印刷の色の見え方は「明度」にも注目
エクリュ色彩検定講師の室谷です。
いよいよ、新年度、皆様いかがお過ごしでしょうか
私はこの新年度をタイミングとして、ある関係者からマニュアルの更新作業を依頼されました。
そこで改めてWord文書を勉強しているのですが、
知らなかった便利な機能があるな〜と新たな発見を楽しんでいます。
ここでやはりこだわりたくなるのは配色や文字の色
迷ったのが、重要箇所を赤い文字にすべきかどうかです。
今までの習慣的なプロセスとして、そうしたくはなりますが、
実は、赤い文字は、目につきやすいメリットがある一方、
デメリットがあるということを色彩検定の勉強をしてから気にするようになりました。
- ユニバーサルカラーの視点では、人によっては赤が見えにくい
- モノクロで印刷やコピーをすると、赤い文字はやや薄くなる
オリジナルはフルカラーでも、コストを抑えるため白黒(モノクロ)で印刷やコピーすることはよくありますね。
マニュアルは実用的なものなので、モノクロ印刷で印刷することも考えて色の選択を考えてみました。
さて、カラーをモノクロ印刷にした場合、「赤」と「青」どちらがより目立つでしょうか?
実は、赤と青を比べると、モノクロ印刷では青のほうがより濃く出るんですね。
そのため、プレゼン資料など、デザインのテキストでは、
「強調したい箇所は赤色ではなく、青色を使ってフォントサイズも大きめにしましょう」
と奨めています。
ではなぜ、色によって濃さに違いが出るか?というと、それは明度が違うから。
例えば下の3色の文字を白い紙にモノクロ印刷したらどうなるでしょう。
*青 * 黄色 (黄色) *赤
濃い灰色順(=明度の低い順)に並べ替えると、青・赤・黄色となります。
(ちなみに、カラー印刷であっても、黄色は白を背景にした場合はほとんど見分けがつきませんね。逆に黒背景だと黄色は目立ちことは想像できますね)
黄色は背景色の白との明度差が小さく、見にくいですね。Word文書で黄色の蛍光マーカーを使うなら、モノクロ印刷の場合には他の工夫が必要です。
色彩検定の夏季試験に向け、準備を始めた方は、色の「三属性(色相・明度・彩度)」について真っ先に勉強されている方もいらっしゃるでしょう。
色というと、
三属性のうち、まず「色相」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、このように「明度」を意識して配色できるようになると、役立てる幅が広がるのではと思います。(もちろん彩度も関係してきますが)
色の勉強をすると、色の組み合わせについてより多角的に工夫することができるようになりますよ。
先日、色彩検定協会から、今年度の受検リーフレットも届きました。
新年度、何か資格の勉強してみようかな?と考えられている方、ぜひチャレンジしてみてください。
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