売れる色:ペットボトルのラベル色〜その2
こんにちは エクリュ色彩検定講師の室谷です。
今回はボトルの色ラベル考察の続き。おなじみの「伊右衛門」シリーズと「午後の紅茶」シリーズから見てみましょう。
まず今回、なるほど!と思ったのは伊右衛門シリーズ「京都ブレンド」 定番の緑茶とともにみて下さいね。
「京都ブレンド」はパッケージに縦書きと横書きを組みあわせ、文字も漢字、カタカナ、英文字と様々。いろんな要素を「ブレンド」しつつ、配色はパッケージの下地の色から、お茶本体の色まで同一色相で統一感を出しています。
以前CMで、芦田愛菜さんが緑茶「伊右衛門」のラベルを剥がして「色も味もきれい」というシーンがありましたが、この「京都ブレンド」も、お茶の琥珀色が美しく、一体化した訴求力を感じます。
「お茶の質は、色に出る」という考えをブレンド茶においても取り入れたお茶で、上質で洗練されたパッケージデザインと、香ばしく軽やかな味わいが評価されているそう。コンセプトがしっかり反映されていますね。
ペットボトル、普段何気なく選ぶことも多いですが、じっくり観察してみるといろんな発見がありますね。
*画像はプレスリリース、ニュースリリース配信サービスのPR TIMESからお借りしました。
次は「午後の紅茶」シリーズ。
定番「午後の紅茶・ストレート」赤に少量の金のラベルが華やか。温かいホームパーティなんかにもいいですね。
春先の卒業や入学式のお祝いの席にはこちらの「ミルクティー」もおすすめ。
ベージュに青紫の補色配色が上品ながら華やぎを感じられます。ベースカラーが高明度色なので「ストレートティ」と比べて軽やかな印象です。ちなみにこの配色は、私が心惹かれたパンジーの配色と似ています。自然の配色は配色のお手本でもあります。
昨年の夏に引き続き、ペットボトルの色ラベル考察はいかがでしたでしょうか?
季節の樹木も秋から冬にかけては、リンゴや柿のような赤や橙色、年が明けると夏みかん、春先に咲くミモザ、そして木々に若葉の緑が芽吹く春と変わっていきますね。寒さが続きますが、季節の色の移ろいも楽しみつつ、どうぞお健やかにお過ごしください。